2020.12.17

忘れ去られた画像からのメッセージ、忘れてしまってもいい思い。

松本市のソーイングコンサルタント、
RaspberryGirl®(ラズベリーガール)オーナー講師の田川恵理子です。

今週は2度、長野市へ車を走らせました。
もしかしたら・・・あの画像、あのデータをまた拝むことができるかもしれない、という、わずかな希望を抱いて。

お恥ずかしいお話ですが、データの管理状況が甘い状況だったんです。
以前に使用していたパソコンが、エラー音が鳴りやまず、使用中に電源が落ちてしまう状況になってしまっていたんですね。

もう3年ほど前になりますでしょうか。
新しくPCを購入し、動かなくなってしまったPCは、そのまま保管して
いたのですが、実は大切なデータがたくさん入ったままの状態でした。

自身でパターンを引いて、仕立てたワンピースのパターンデータが
そのままであったり、何よりむすめたちの幼いころの思い出が
そのままになってしまっていたことが大変気がかりでした。

でも、人はやはり忘れてしまうんですよね。
詳細まではとても覚えていられない。
もう、どんな画像を保存していたのかを忘れてしまっているほどでした。

それはまるで小さな宝箱。タイムスリップ付き。

RaspberryGirl®のウェブを保守していただいております、会社の社長さまの手により、RaspberryGirl®の、いや、私自身のこれまでの時間、思い、すべてが救出されたことをお知らせくださいました。

実はもうあきらめていたんですよね。

管理不行き届きによる自身で被った被害です。
もうしょうがない。戻ってこない、前だけ向いて歩こう。過去がなくても、今も
未来もある。ないものはないと。

そのすべては、小さなハードディスクに丁寧に収容され、私の手元に戻りました。その時の思い。なんだろう、もうなかったはずのものが戻ってきた感覚。何とも言えない気持ちになりました。

さっそく映し出すと・・・
幼いころのむすめたちは、すでに私が仕立てた(へたくそな)洋服を着てにこにこ笑っていました。そうだ、この洋服は・・・何とも言えない思いが一気に脳裏を駆け巡りました。

なんで洋裁を始めたのか。
仕事にしたい、そう強く思ったのはいつだっけ
真剣に仕事として洋服を仕立てた初めての一着
何度も失敗して、縫製はボロボロだったけど、楽しく仕立てた洋服、
すべてに思いがある、洋服を見ればすべてを思い出せる。

私が失っていたのはデータではなくて
たくさんの洋裁に対する思い、むすめたちに対する思い、真剣に独立しようと悩み貫いた、そんな思いだったんですよね。

失っていいものと、そうでないもの

日々が目まぐるしく、あっという間に過ぎ去って行きます。
まず、健康で、むすめたちがうるさくも元気で明るくいてくれること、そして、だんなさまがちょっとぽっちゃりながらも、元気で仕事に励んでいてくれること、日々の感謝を忘れなことは当然のこと。でも、その思いを全部抱えては生きていけない。やっぱり忘れてしまう。いや、忘れていいかな、と。

絶対に忘れてはいけないターニングポイントって、誰にでもあると思うんです。つらかった、悔しかった、二度とやってはいけないこと、命救われたこと、
節目節目を大切に、日々の感謝を忘れず。あとはとにかく突っ走れ、今はそんな思いです。

すべては画像に残っている。
あどけない幼女たちは、いまや少女になりました。
若かった夢見る母は、若干肝が据わった中年経営者になりました。

時が過ぎて忘れてもいいこと、いけないこと、もう手に入らないと思った過去の思い。思い出しながら、「やはり歩いてきた道は間違っていなかった。」

そんな思いに包まれ、今週も週末を迎えます。
もういくつ寝ると、クリスマス♪(笑)