子どもを預ける=かわいそう?「子連れ受講不可」にした理由

松本市のソーイングコンサルタント、
RaspberryGirl®(ラズベリーガール)オーナーの田川恵理子です。

賛否両論ありそうですが(汗)
今日は大事なお話をしたいと思います。

レッスンを開講するにあたって、生徒さまには様々な「お願い」をしています。
会員規約とは別に、会員の生徒さまへ宛てた書面を配布しています。

こちらの書面の注意事項のうちの一つですが、レッスン開講時(2年半ほど前)から、ずっと悩んでいたことがありました。

レッスンに子どもを連れてきてもいいかどうか

という点です。子連れレッスンのメリットとデメリットを書き出してみました。

メリット

・子どもの預け先を考えなくてよい
・子どもと一緒に過ごしながら、自身も自分の時間を確保できる

デメリット

・レッスン中に、子どもから目が離せない
・レッスンが継続できない状況に陥る可能性あり
・けがをする可能性あり(刃物を多く使用しているため)

子連れに対する「常識」とは?

当教室に通ってくださる生徒さまは、独身の方、お子さまがいる方、お孫さまのいる方、年齢層も家族構成も様々ですが、小さなお子さまがいらっしゃる方が8割以上です。

お子さま連れをOKにするにあたって、注意事項に記載していたことがあります。ケガの可能性や、レッスンの進捗状況が思うように進まないこと、他の生徒さまのご迷惑にならないように、など、世間一般的に言う、常識の範囲内のことです。

ここで言う「常識の範囲内」というのは、私が考えている常識であり、もしかしたら、人から見たらそれは「常識ではない=非常識」であるかもしれません。
何をもって「常識」とするか、という問題がありました。

子連れレッスンの事例 

もう1年以上も前の話ですが、レッスンに3人のお子さまを連れて受講に
いらした方がいました。(現在は通われていません)通い始めて間もなく、まだ受講3回目でした。

上2人は小学生、高学年と低学年、末っ子さんは2歳です。

レッスンは2時間半です。
アトリエ以外の部屋の出入りは禁止、少人数制会員レッスンでしたので、他の生徒さまも一緒に受講しました。

2歳の子どもが、2時間半、受講終了までアトリエで
過ごすことができるでしょうか。

レッスン開始から30分もしないうちに、低学年の男の子は、ゲーム機でゲームを始めました。ピコピコとゲーム音が鳴り響き、そこはまるで自宅のリビングのような雰囲気になりました。

次第に2歳の子がぐずり始めました。ご本人曰く、
「高学年の女の子は、2歳の子を面倒見させるために連れて来た。」
と言います。
2時間半、2歳の子を小学生が面倒を見られるはずもなく、アトリエは
その方の自宅の一室の状況となりました。
悲惨な状況は、ご想像にお任せします。

ご本人も焦りを感じていました。
時間内に成果物を仕上げたかったのです。
しかし、2歳のお子さまが横で反り返り、高学年の
お子さまも、「ママ~もうむりだよ~。」と。

講師の指導通りに縫製ができず、何度もほどきやり直す
事態となりました。とても集中できる環境ではなかったのです。

私も子育てをしている身として、子ども(2歳)に

・静かにしていて
・勝手に出て行ってはダメ
・おとなしくしていて

・(刃物などに)さわっちゃダメ


などという言葉をかけても、2時間半それが可能か不可能かは、
判断ができるつもりです。

一緒に受講していた生徒さまに、多大なる迷惑をかけたことについては
言うまでもありません。

レッスン後に、その生徒さまとお話をしました。
そこで彼女が言った言葉は、

洋裁教室には通いたい。でも、
子どもを預けてまで来ようとは
思いません。

アトリエを開講して2年半以上経ちましたが、子連れで(ベビーを除く)
レッスン受講されて、このような事態になってしまった方は、後にも先にも
この方だけなのです。

預ける=かわいそう、の方程式は不成立

そのことがあってから、子連れレッスンについては考えなくてはならない、と
思いましたが、通っている生徒さまのほとんどが幼い子どもの母でありながら、
「子連れでレッスンを受講」を希望する生徒さまが
いらっしゃらなかったのです。

1歳~小学生のお子さまがいらっしゃる生徒さまに、お子さまを連れて来ない理由について伺ってみました。すると、みなさま、答えは同じでした。

学びの時間に子どもと一緒にいる必要がない。

自分の時間をきちんと確保し、自分は自分で楽しむ、自分と向き合う時間が必要。必ずしも「一緒に過ごす」ことだけが互いの幸せではない。

互いに「自分の時間」を持つ、適度な距離を保つことが、日々の暮らしで
より、愛情を注ぐことができます。

レッスンのコンセプトをどこに置くべきか。

子育てって大変です。
大の大人が子ども相手に本気でイライラしますし、鬱になる方まで
いらっしゃるくらいです。

「子連れで気楽に来られる教室」である必要はないのだということを、
現在、真剣に受講くださる生徒さまより教えていただきました。

中途半端なことが一番よくない。子連れを許可していますが、現在いらしている生徒さまは、どなたも子どもを連れて来ないのです。

そうであれば、徹底して洋裁に集中できる環境をご提供する必要性を確信しています。

・集中して学びたい
・日常生活の中で自分自身と向き合う時間を確保したい
・仕事の余暇として、自分の好きなことを徹底して楽しみたい
・子どもと離れる時間も、子どものために過ごすことができる

子どもと離れる時間を、いかに充実して過ごすか

RaspberryGirl®のレッスンコンセプトは、「洋裁で暮らしを豊かに」

学びの場で、洋服を作るだけではない。
生徒さまご自身が豊かになってほしい。そんな意味を込めています。

少し子どもと離れる時間があってもいい。
決して自分を責める必要はないですし、負い目を感じる必要もないと思います。

共に過ごす時間も、離れて過ごす時間も、どちらも大切。
RaspberryGirl®洋裁教室は、そんな思いを抱えている方に、ぜひ
いらしていただきたいのです。

子連れはダメ、というと、なんだか厳しい意見に聞こえますが、
決して否定しているわけではないのです。

子どもがかわいくない母親なんて、どこにもいません。
かわいいからこそ、必死になりすぎて疲れてしまう。

レッスン中は、子育ての話にはならないのですが、
(みなさん、作業に懸命、必死なのです)
お洋服やバッグができあがると、その達成感から心満たされて
お帰りになります。そんな場所でありたいと思っています。

そんな理由から、レッスン受講については「お子さま連れはご遠慮ください」に
変更させていただきました。
ベビーと一緒に受講ご希望の方は、事前にご相談くださいね。