2019.05.12
時代と共に移り変わる価値観。大切なものほど使わない?
松本市のソーイングコンサルタント、
RaspberryGirl®(ラズベリーガール)オーナーの田川恵理子です。

そろそろ買い替えないといけないなぁ・・・と思っていた
むすめたちのお弁当箱です。
1、食べる量が増えたこと
2、キャラクターお弁当箱を卒業
3、使い勝手が悪かったこと
以上の3点が買い替えの理由です。
1、2段重ねで1段でも2段でも使えて便利。
2、これは洋服と同じで(笑)
3、ゴムパッキン入りのフタが洗いにくかったのです。
遠足が終了してしまった直後のタイミングで、次に使うのは
いつ!?という事態に。もう少し早く買ってあげればよかった・・・
大切なものは、すぐに使いたい?

数種類のお弁当箱から、一生懸命に選ぶむすめたち。
他にもお弁当箱があったのですが、我が家では、なじみ深いリバティさん(笑)
がいらっしゃり、選択肢はあっという間に絞られたわけです;
むすめたちが選んだのは、色違いのマーガレットアニー。
なんとタイミングよく、はし箱までおそろいで商品があり、これは
買わざるを得ない状態に(滝汗)
「明日お弁当?」
と、次女。すぐに使いたい~~!!と長女も。
これには、子どもらしい純粋な気持ちが現れ、やっぱりそうなのか~と
ちょっと安心したんです。つい先日、レッスンで生徒さんとこんな会話があったんです。
大切なものは、まず仏壇?
お母さまのお誕生日にエプロンを仕立てられた生徒さまへ、
「エプロンどうでした?」
と伺ったところ、
「それが使ってくれてないんですよ~;もったいないと言って
しまってあるんです。」
ご年配の方へのプレゼントに、仕立てをされた生徒さまから
実はよく伺うお話なんです。
「大切だから」
「もったいないから」
と言われ、まず仏壇に供え、タンスへ行き、そのまま永眠・・・
結局使ってくれない、そんなご不満をよく聞くのです。
大切=使わないこと?
戦後間もないころに育った年代の方々は、もののない時代に生まれ、
食べ物や洋服、どんなものを入手することも苦労を強いられた時代があった。
今と違い、お店に行けば、お金さえあればなんでも手に入る時代ではなかった。
その頃の「物に対する価値」と現在の「物に対する価値」が同じであるはずはありません。
ただ、その時代を生きた人々は、今もその価値観を大切に生きられています。
物があふれるこの時代にも、気持ちだけは変わらないのです。だからこそ、
「もったいない」
というお言葉が出るんですね。
*****
洋服においても同じことが言えます。
安価で買える時代になりました。
工場で大量生産が可能になったために
洋服も簡単に手に入る時代になった。
安価で手に入る洋服に違和感を感じられる方がいらっしゃること、また
その価値観を受け継いで生きること、手をかけることに惜しみがない方々
がいらっしゃることに、大変うれしく思い、おこがましくも、私は自分自身もそのうちの一人であると。
洋服が安価で買えても、手間暇を惜しまず、その方のためにつくる、
ないからつくる、わけではなく、手をかけたものを使ってほしいから、
つくっている、わけです。そこが昔と今の大きな違いではないか、と
いうことを、このところ考える機会が多かったのです。
大切な人からいただいたら、すぐに使いましょう。
余計なお世話ですが、使ってください(笑)
いらないものだったら別です。
それはプレゼントする側のエゴでしかない。
「もったいないから」と少しでも思ってくれたら・・・
その気持ちがもたいないです!使ってくださいね^^

大切だから、ヘビロテで使っています。
作り手だからこそ、その気持ちが痛いほどわかるわけです。
次女の卒園式のために、つくっていただいたブローチです。
ブローチってあまり出番がないように思いますが、しまってあるほど
もったいないことはない!と思うと、意外と使い道は身近にあります。

毎日被っています♪
好きなものを身に付けていられる幸せ。
Raspberryではレギュラー商品であるCheriさんのビーズ刺繍商品。
根本綾子さんの丁寧な手仕事が大好きです。